ラジオ波焼灼術
■ラジオ波焼灼術
ラジオ波焼灼術とは、肝臓がんの治療の一つである。
肝臓の上のあたりの皮膚から、17ゲージ前後の太さ、長さは
15㎝、25㎝の針を刺す。
そしてその針の先端を、超音波診断装置で見ながら、肝臓がんの
部分にもっていく。
針の先が肝臓がんの部分にきたら、針をさらに展開する。
針をさらに展開するとは、
針の内腔にかくされていた、フック状の針(魚釣りの針のような形)
を出すことである。
放射線状にそのフックの針を出す。
体には、足の太ももあたりに、対極板といわれる大き目の
シールを貼る。
これで準備は完了だ。
●ラジオ波焼灼術の開始
まず、肝臓がんの直径の大きさにあった出力にあわす。
だいたい、肝臓がんの直径が2cmくらいなら、30ワットくらい
から開始する。
ラジオ波焼灼術の機械をスタートさせると、
肝臓がんに刺さっている針からラジオ波は出力される。
ラジオ波とは、簡単に言えば電波である。
その電波が肝臓がんの細胞だけ熱くさせ、細胞を殺すのである。
だんだん出力を上げていく。
肝臓がんの細胞がだんだん焼けてきたら、抵抗が上昇する。
抵抗は、機械が測定しているので常時モニターされる。
そしてその抵抗が上昇したら、ストップする。
そのような工程を2回くらい行い、終了する。
時間的には、がんの大きさにもよるが、15分前後である。
肝臓がんが3cm以下だと適応になる場合が多い。