おたふくかぜ

おたふくかぜ

おたふくかぜは、流行性耳下腺炎というもので、

名前のとおり、耳下腺の炎症です。

ムンプスウイルスの飛沫感染により、耳下腺が腫れる病気です。

耳下腺とは、耳の下にある唾液を出している分泌腺で、

頬からあごにかけて腫れます。

幼児に多く、頬が腫れるので、おたふくかぜといいます。

頬が腫れるけど、本当は耳下腺が腫れているのです。

おたふくかぜは、治療薬はありませんが、治る病気で、

後遺症もありません。


おたふくかぜの症状

症状は、初期に発熱がみられる場合があります。

耳下腺の腫れと痛みがあります。

それ以外の、かぜ症状(せき、鼻水)などは

ありません。

耳下腺(頬)の腫れは、片方が腫れてからもう一方が

腫れてくる場合が約75%くらいで、

片方だけ腫れる場合が約25%です。

腫れは3日目くらいがもっとも強く、

1週間程度で治ることが多いです。


おたふくかぜの原因

原因は、ムンプスウイルスの感染です。

潜伏期間は2~3週間です。


人に感染させやすい時期は、

耳下腺が腫れてくる数日前から、耳下腺が腫れてきて10日程度

の間です。


感染しても、症状が出ない場合が約30~40%あります。


おたふくかぜの合併症

合併症として、以下の4つがあげられます。

1.無菌性髄膜炎

おたふくかぜにかかった人の約3%にみられ、最も頻度の

高い合併症です。

発熱、頭痛、嘔吐がみられます。


2.難聴

約300人に1人の割合で起こります。

耳下腺の腫れが消えてから、1ヶ月以内に起こります。

難聴は、片方の耳に起こる場合がほとんどで、約10%で

両方の耳に起こります。


3.精巣炎

男性の合併症ですが、

思春期以降におたふくかぜにかかると、精巣炎になる場合

があります。

4.卵巣炎

女性の合併症です。


おたふくかぜの予防接種

おたふくかぜの予防接種は、任意接種で、

受けたい人だけ受けるという予防接種です。

1歳以降で1回接種します。

生ワクチンで、上腕部に注射します。

おたふくかぜは幼児期後半にかかりやすいので、

2歳~3歳までに接種するといいかもしれません。

おたふくかぜは治る病気なので、予防接種をうけなくても

よいですが、合併症などもあるので、受けたほうがよい

かもしれません。

予防接種の副作用としては、

接種後2週間後くらいに、発熱や耳下腺が軽く

腫れる場合があります。



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