前期破水

前期破水

破水とは、赤ちゃんを包んでいる膜である卵膜という膜の一部が

破れて、卵膜の中の羊水が流れ出ることです。

この破水は、通常では、お産がはじまり、子宮口が開きはじめたり

したときに、おこりますが、

お産の前に破水してしまうことを前期波水といいます。


前期波水の原因

前期波水の原因は、膣炎、子宮頸管炎などが多いです。

膣炎、子宮頸管炎になり、卵膜に感染して炎症がおこると、

卵膜が弱くなって、破れやすくなります。


また、原因がわからず、破ける場合もあります。


前期波水の症状

前期波水の症状は、これといった症状がなく、突然起こります。

流れる羊水の量が多いときは、破水とわかるのですが、

羊水の量が少ないときは、下着がぬれる程度で、ほとんど

わからない場合があります。

尿漏れと見分けがつかない場合もあります。


流れ出る羊水の量は、卵膜が破れる位置にもより、

子宮口に近いところで破れると、量は多くなります。

特に症状がない場合がほとんどなので、ちょっとでも破水かなと

思ったら、診察を受けにいったほうが、よいです。


前期波水の治療

破水が起こると、その卵膜の破れたところから細菌が入って、

細菌は羊水や赤ちゃんに感染するおそれがあります。

つまり、破水が起こった後にもっとも重要なのは、赤ちゃんに

細菌が感染しないようにすることです。

破水がおこったからって、全部の羊水がでるわけではありません

破水に気づかない程度の量であれば、羊水のほとんどは残っている

はずです。

とりあえず、清潔なパッドなどをあてて、産院に連絡して行きます。

シャワー、入浴は感染の恐れがあるため、控えます。

破水の診断がつくと、すぐに入院になり、細菌感染を防ぐために

抗生剤を使用することになります。


妊娠37週以降であれば、陣痛促進剤を使用し、そのままお産に

移ります。

破水がおこれば、赤ちゃんの細菌感染の恐れがあるので、

なるべく早くにお産したいからです。


GBS(B群溶連菌)による子宮内感染症では、新生児敗血症や

髄膜炎の原因になることがあるので、注意が必要です。



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