気胸

気胸

気胸とは、肺の外である胸腔内に空気がたまった状態に

なることです。

胸腔内とは、体の胸の肋骨内には、肺と心臓がありますが、

その肺と心臓が入っている腔を胸腔といいます。

つまり、体の空洞のことです。

その胸の部分の空洞に、肺と心臓が入っているのですが、

通常は、肺と心臓の外には、空気はもれません。

空気は肺内にしか入ってこないからです。

しかし、この肺に穴があいたとします。

そうすると、その穴から空気がもれます。

そして、そのもれた空気は、胸腔という空洞のなかに溜まる

のです。

これを気胸といいます。


簡単にいえば、肺が破れると気胸になります。


気胸の種類

気胸の種類としては、

・自然気胸

・外傷性気胸

があります。

自然気胸とは、なんらかの疾患の原因があって、気胸になることです。

外傷性気胸とは、外傷によって胸や肺に損傷があって気胸になるこ

とです。


気胸の原因

気胸原因としては、肺の表面に膜があるのですが、その膜表面の

ブラ、ブレブという気腫性嚢胞である、小さなふくらみが

破裂し、肺の外に空気がもれることによりおこる。


10~20歳代の男性のやせ型、身長の高い人におこりやすい。

急に起こることがあります。

もともと、基礎疾患で、肺疾患、とくに、肺気腫の人に

おこることが多い。

肺気腫の人は、肺胞破壊をきたして、肺の表面上に

気腫性肺嚢胞を多発性に形成するので、気胸が多くなる。


気胸の症状

気胸の症状としては、

呼吸困難、胸痛、咳

があげられる。

重症になると、酸素がすくなくなったり、ショックを起こす

場合もある。

肺の虚脱の割合は、レントゲンでみないとわからないが、

肺に穴があくので、肺は虚脱する。


気胸の治療

気胸の治療としては、

肺の虚脱が50%を超えずに、症状もそんなにひどく

なければ、安静にしてもらい経過観察する。

安静にしていれば、そのうち、穴は自然とふさがる。

そして、肺外の空気は自然と吸収されていく。


経過観察していても、肺の穴がふさがらずに、

虚脱したままで、虚脱が50%以上のとき、

症状がひどい場合は、胸腔にカテーテルというチューブを

いれて、空気を吸引する。

ある程度で、胸腔内を吸引すると、陰圧がかかるので、

肺は膨張するはずである。


もっとも重症か、再発を繰り返す場合は、

手術になる。

肺嚢胞がある場合、それを切除する。

最近は、胸腔鏡といって、小さい穴から

手術ができるようになった。



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