胸水

胸水

胸に水がたまることで、この胸とは、肺と心臓が入っている

胸の空洞内で、肺の外の空間の隙間のことで、

ここに液体が貯留することを胸水という。


通常は、5ml程度の液体は存在するが、これが

多くなってくることを胸水という。

胸水は、壁側(肋骨側)の毛細管から漏出してきて、

肺側に吸収されるか、壁側のリンパ系を介して吸収される。


胸水の原因

胸水が増加する原因としては、

血管内の圧が上昇したり、血管の透過性が亢進したり

すると、血管から水がでてくるので、胸水になる。

病態としては、炎症、左心不全、ネフローゼ症候群

などがある。

血液内の蛋白が減少しても、胸水になる。


胸水の症状

胸水の症状は、胸痛である。

貯留する水の量が多くなると、呼吸困難を

認める。


胸水の治療

胸水になった原因を治療することが必要である。

血管内のボリュームが多いことが原因である場合は、

利尿(おしっこを出す)などをする。

あまりに、胸水が多いときは、ドレナージといって、

胸水を抜く。


●コメント

透析患者のような、腎不全でおしっこがでない患者さんは、

血管内に水がたまりやすいので(排出されないから)

水分を取りすぎると、血管内のボリュームはだんだんと

上昇する。

そしてある一定の圧以上になると、胸の毛細血管で、

水分がもれ出てくる。

そして胸水になることがある。

例えば、透析の患者さんが、水分をとりすぎて、日曜日などに

救急車ではこばれてくる。

レントゲンの写真で、肺は真っ白で、患者さんは、呼吸困難

をともなっている。

こうなると、水をひかなければいけないので、緊急に透析

(除水)水を体内からとることを行う。



Copyright © hal All Rights Reserved.