胸水
■胸水
胸に水がたまることで、この胸とは、肺と心臓が入っている
胸の空洞内で、肺の外の空間の隙間のことで、
ここに液体が貯留することを胸水という。
通常は、5ml程度の液体は存在するが、これが
多くなってくることを胸水という。
胸水は、壁側(肋骨側)の毛細管から漏出してきて、
肺側に吸収されるか、壁側のリンパ系を介して吸収される。
■胸水の原因
胸水が増加する原因としては、
血管内の圧が上昇したり、血管の透過性が亢進したり
すると、血管から水がでてくるので、胸水になる。
病態としては、炎症、左心不全、ネフローゼ症候群
などがある。
血液内の蛋白が減少しても、胸水になる。
■胸水の症状
胸水の症状は、胸痛である。
貯留する水の量が多くなると、呼吸困難を
認める。
■胸水の治療
胸水になった原因を治療することが必要である。
血管内のボリュームが多いことが原因である場合は、
利尿(おしっこを出す)などをする。
あまりに、胸水が多いときは、ドレナージといって、
胸水を抜く。
●コメント
透析患者のような、腎不全でおしっこがでない患者さんは、
血管内に水がたまりやすいので(排出されないから)
水分を取りすぎると、血管内のボリュームはだんだんと
上昇する。
そしてある一定の圧以上になると、胸の毛細血管で、
水分がもれ出てくる。
そして胸水になることがある。
例えば、透析の患者さんが、水分をとりすぎて、日曜日などに
救急車ではこばれてくる。
レントゲンの写真で、肺は真っ白で、患者さんは、呼吸困難
をともなっている。
こうなると、水をひかなければいけないので、緊急に透析
(除水)水を体内からとることを行う。