喀血とは?
■喀血とは?
喀血(かっけつ)とは、せきがでるときに、血液がでる
症状をいいます。肺や気管支から出血し、それが
でてくることをいいます。
胃や食道などからの嘔吐に血液がまじっているものは、
吐血という。
つまり、肺、気管支からの出血が喀血で、
胃や食道からの出血が吐血である。
痰をともなう喀血、血痰という。
■喀血の原因
喀血の原因は、気管支や、呼吸器系に関する血管から
出血するが、原因となる血管は、
・気管支動脈
・肋間動脈
・横隔膜動脈
などがある。
また原因となる疾患は、
・慢性気管支炎
・がん(気管支あたり)
・肺結核
・真菌感染症
・肺炎
・気管支拡張症
・肺膿瘍
・肺動静ろう
・グッドパスチャー症候群
・ウェゲナー肉芽腫
などがあげられる。
がんなどの腫瘍性病変が存在すると、血管増生がさかんに
なり、出血しやすくなる。
レントゲン写真が正常であるときの患者の2~13%に
肺がんが発見されることがある。
■喀血の治療
喀血の量が少なくて、呼吸機能に問題なければ、
安静にしてもらい経過を観察する。
喀血の部位は、気管支鏡検査により特定できる。
また気管支鏡で、止血をすることもできる。
止血は、気管支鏡により薬を出血する部位に散布する。
喀血を繰り返す患者さんには、気管支動脈塞栓術という
気管支動脈の一部を詰めるやり方もある。