胆汁とは?
■胆汁とは?
胆汁は、肝臓で毎日約500ml産生される。
胆汁は、
・水分 97%
・胆汁酸塩 (毎日4g分泌される)
・胆汁色素 (毎日1.5g分泌される)
・塩化ナトリウム
・重炭酸ナトリウム
などからできていて、すべて肝細胞で作られる
胆汁で重要なのは、胆汁酸塩である。
胆汁酸塩が胆汁の役割をはたしてある。
胆汁の役割は、簡単にいうと、脂肪の消化を助けることである。
●胆汁酸塩とは?
胆汁酸塩は、脂肪溶解剤である。
簡単に言えば、小腸での脂肪の消化をよくするための
ものである。
胆汁酸塩の役割は
・大きな脂肪滴(脂肪のかたまり)を小さく分割する
・胆汁酸塩は、水にも脂肪にも溶ける性質をもっている
・胆汁酸塩によって小さく分割された脂肪滴は、乳化と
いわれる。
・乳化された脂肪は、膵臓から分泌されるリパーゼによって
容易に効率よく消化されて分解される。
・リパーゼによって分解された消化産物である、モノグリセリド
と脂肪酸は、胆汁酸塩とひっついて、脂質ミセルを形成する。
・脂質ミセルは小腸粘膜から容易に吸収される。
胆汁酸塩は
・コール酸
・デオキシコール酸
があり、
肝細胞で、コレステロールから形成される
毎日4g分泌され、大部分は小腸で再吸収されて再び肝臓に戻る
●胆汁色素とは?
胆汁色素とは、ビリルビンである。
ビリルビンとは、赤血球の破壊で生じた、代謝物質である。
胆汁色素に役割はなく、排泄物質である。
■胆汁のながれ
肝細胞で産生された胆汁は、肝臓からでる管である、
胆管に排泄される。
肝臓→胆管
である。
胆管は、胆のうからでている胆のう管と合流して
総胆管となる。
肝臓 →胆管 |
胆のう→胆のう管 |合流→総胆管→十二指腸
という流れをとる。
つまり、肝臓で産生された胆汁は、最終的には、十二指腸に
だされる。
総胆管と十二指腸の間には、門がある。
それは、oddi括約筋といわれる。
このoddi括約筋は、開いたり、閉じたりしていて
それにより胆汁は出たり、まったりしている。
oddi括約筋は、食事の前に閉じて、食事の後に開く
その閉じている間は、胆汁は、胆のう管を逆流して
胆のうの中に入る。
食事が終わると、胆のうが収縮して、胆汁がでる。