起立性タンパク尿
■起立性タンパク尿
起立性タンパク尿とは、
安静によこになっている時や、寝ているときは
タンパク尿はでないが、
立っている時や、腰を曲げたりしている時に、
タンパク尿が認められるものをいう。
尿検査で、タンパク尿が陽性の場合疑われる。
正常な人は、1日に10~100mgの
タンパクが尿中にみられるが、
これが、1日に150mg以上、タンパク尿がみられると
異常になる。
起立性タンパク尿の人は、1日1000mgを越すことは
すくないが、ある程度のタンパク尿がみられる。
10歳代の若年者に多くみられる。
長期間持続する場合もある。
予後は良好である。
■起立性タンパク尿の原因
通常尿は、腎臓でつくられているが、その腎臓では、
血中の血漿を濾過して尿にしている。
つまり、血管の中の血液に圧がかかって、尿が濾過
されているわけであるが、
通常は、タンパクのほとんどは、大きさが大きいので
腎臓の糸球体という部分をとおれない。
つまり尿中にでてこないのであるが、
起立性タンパク尿の人は、
腎臓の血管の尿をつくる部分、すなわち糸球体での腎臓の
静脈が圧迫されて、うっ血(つまり血がたまる)し、
そのために、尿中にタンパクがでてくると考えられる。
■起立性タンパク尿の検査
起立性タンパク尿の検査は、簡単なものでは
尿検査になる。
起立性タンパク尿では、腎臓自体は正常である場合が
ほとんどだが、軽微な変化がみられる場合もある。