黄疸とは?

黄疸とは?

黄疸とは、血液中のビリルビンが増加して、そのビリルビンに

よって、皮膚や粘膜などの組織が黄色く沈着した状態をいう。

ビリルビンの正常値は、

間接ビリルビン 0.1~0.8mg/dl
直接ビリルビン 0 ~0.3mg/dl

総ビリルビン(間接と直接をたしたもの)0.2~1.0mg/dl

となる。

すなわち、正常では、ビリルビンは1.0mg/dl以下であるが、

この値が上昇してきて、2mg/dl以上になってくると

だんだん皮膚が黄色くなってくる。

一番わかりやすいのは、眼の白眼が黄色くなる。


黄疸がでるしくみ

黄疸というのは、血中のビリルビンが上昇すると

なるので、なぜビリルビンが上昇するかを考えないといけない。

ビリルビンは、その約80%は赤血球が破壊され、その中にある

ヘモグロビンが分解された際にできる代謝産物である。

赤血球の破壊によってできたビリルビンは、アルブミンとくっつ

き、肝臓に運ばれる、そして肝臓にたどりつくと、

ビリルビンはアルブミンと切り離されて、肝細胞内にはいる。

肝細胞内の小胞体というところで、グルクロン酸抱合という

ものをうけて、肝細胞から出て、毛細胆管腔へいき、胆管に

胆汁として出される。

そして胆汁は、総胆管をでて、十二指腸へでる。


つまり、

赤血球破壊→肝細胞→胆管→十二指腸

というながれになっていて、

このながれのどこがが詰まったり、

肝臓の機能が低下したりすると、ビリルビンが血中に

行ってしまい、血中のビリルビンが上昇する。


黄疸がでる疾患

・肝硬変
・ウイルス性肝炎
・自己免疫性肝炎
・薬剤性肝障害

これらは、肝機能が低下したり、毛細胆管が破壊されたり

して、毛細胆管に行くはずのビリルビンが血中へ出てしまった

ためにビリルビンが上昇する。

くわしくは、直接ビリルビンが上昇する。


・胆石
・胆管がん

これらは、胆汁がたまることにより、血中へビリルビンが

でる。


黄疸の治療

黄疸の治療は、ビリルビンを正常値に戻すことであるので、

ビリルビンが上昇する原疾患をなおす必要がある。

だいたいは、肝疾患か

胆道疾患になるので、

その治療となる。


ビリルビンが正常値にもどれば、皮膚が黄色いのも

だんだんとなおる。



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