鉄の体内分布
■鉄の体内分布
人間の体の中には、約3~5gの鉄が存在します。
その分布は、
1.赤血球 60~70% 3000mg
2.肝臓、脾臓 20~25% 1000mg
3.筋肉 3~5% 130mg
4.骨髄 4% 130mg
5.血漿 0.1% 4mg
となります。
このように見ると、鉄のほとんどが赤血球の中にあることが
わかります。
赤血球の中のヘモグロビンという物質に鉄は入っていて
細胞に酸素を運ぶ役割としてなりたっています。
赤血球(ヘモグロビン)は酸素を運ぶのが主な仕事ですが、
この赤血球は鉄がないと作れません。
なので、鉄がとても少ないと、赤血球(ヘモグロビン)の
数も低下して、
結果として貧血になります。
よく鉄をとらないと貧血になるというのは、
この赤血球がつくれなくなるからということです。
鉄は、各体内分布によってさまざまな形になっています。
鉄自体は、Fe3+の3価のイオンである場合が多いのですが、
1.赤血球 では、ヘモグロビンとして
2.肝臓、脾臓 では、フェリチンとして
3.筋肉 では、ミオグロビンとして
4.骨髄 では、フェリチンとして
5.血漿 では、トランスフェリンとして
つまり、鉄という名前ではなくて、
ヘモグロビン
フェリチン
ミオグロビン
トランスフェリン
などと、言葉を変えて存在しています。
体内分布は以下のようになっていましたが、
1.赤血球 60~70% 3000mg
2.肝臓、脾臓 20~25% 1000mg
3.筋肉 3~5% 130mg
4.骨髄 4% 130mg
5.血漿 0.1% 4mg
このうち、
肝臓、脾臓、筋肉、骨髄では鉄は貯蔵されています。
だいたい鉄はフェリチンとして貯蔵されていますが、
フェリチンが鉄で飽和されると、ヘモシデリンとして
貯蔵されます。