トランスフェリン
■トランスフェリン
トランスフェリンとは、主に肝臓で産生される
糖タンパクです。
主な役割は、血中で鉄を運びます。
トランスフェリンの分子量は、78000
半減期は、約8日
トランスフェリン1分子につき、鉄(Fe3+)が2原子
ひっつくことができます。
血清中にある鉄は、すべてトランスフェリンと結合しています。
全トランスフェリンの約10%には、トランスフェリン1分子に
つき鉄(Fe3+)が2原子ひっつき
全トランスフェリンの約45%には、トランスフェリン1分子に
つき鉄(Fe3+)が1原子ひっつきます。
残りの全トランスフェリンの約45%には、なにも結合していま
せん。
つまり、全トランスフェリンの約1/3が鉄(Fe3+)とくっついて
いるということです。
このトランスフェリンとくっついている鉄のことを
血清鉄といいます。
■トランスフェリンが低下する疾患
トランスフェリンは主に肝臓で産生されていますが、
トランスフェリンが低下する疾患として考えられるのは、
・肝炎、肝硬変(肝障害)
・膠原病
・感染症
・ネフローゼ症候群
などです。
トランスフェリンの産生が低下するか、漏出が亢進すると
低下します。
■トランスフェリンの正常値
血清トランスフェリンの正常値は
202~386mg/dlです。