アルブミンとは?
■アルブミンとは?
アルブミンは血漿タンパクの約6割を占める
血中で最も重要なタンパクの1つである。
分子量は、約66200である。
アルブミンは
血管内に40%
血管外(間質、細胞内)に60%
分布している。
アルブミンの
血漿中の濃度は、3.5~5.5g/dlであり、
組織間液中の濃度は、約1.5g/dlである。
アルブミンの半減期は14~20日である。
1日100~200mg/kgが合成されるが、
その同じ量が分解される。
肝硬変などのアルブミンの合成能が低下している場合は、
半減期は延長する。
■アルブミンの役割
1.いろいろな物質の運搬
2.アミノ酸、脂肪酸などの栄養素の運搬
3.血中の膠質浸透圧の維持
アルブミンは、主にいろいろな物質の運搬と
血中の膠質浸透圧の維持という目的が
ほとんどである。
■アルブミンとくっつくもの
・カルシウム
・銅
・ニッケル
・ホルモン
・脂肪酸
・薬物
アルブミンの電荷は-(マイナス)であるので、
+のイオンとくっつく。
アルブミンの役割の1つである運搬という
仕事があるので、
アルブミンはいろんな物質とくっつき、
物質を血中という道路をとおって移動させる。
■アルブミンが低下するとどうなる?
血中のアルブミンが低下してくると、
むくみ、浮腫といった症状がでてくる。
これは、血中のアルブミンが低下することで、
膠質浸透圧というものが、低下し
細胞間質から血管内へ水をひっぱってくることが
できなくなってきて、逆に、細胞間質のほうへ、
たくさんの水が移行してしまうからである。
細胞間質に水がたまってくると
むくみ、浮腫といった症状がでてくる。
逆に考えると、むくみ、浮腫があると
低アルブミン血症が考えられる。
血中のタンパクにはアルブミン以外にもたくさん
あるが、
血中の膠質浸透圧の約80%はアルブミンが
関与しているので、
アルブミンというタンパクが重要となってくる。