血清タンパク

血清タンパク

血清タンパクとは、血中にあるタンパクのことです。

血中のタンパクは、
・アルブミン
・α1分画に属するタンパク
・α2分画に属するタンパク
・β分画に属するタンパク
・γ分画に属するタンパク

という風に分けられます。

そのほとんどがアルブミンです。
(総タンパクの約6~7割)(3.7~4.9g/dl)


血清タンパクには、80種類以上のものがあるようです。

いろいろなタンパクがあるわけですが、

その各タンパクごとに役割も違います。

たとえば、栄養素や薬をはこんだり、

凝固に関係するタンパクであったり、

細菌をやっつけるタンパクであったりします。

つまり重要な機能があるわけですが、

なので、血清タンパクの値が低くなると

その機能が低下することをしめしているので、

この血清タンパクの値は重要です。

血清にあるタンパクは、

6.7g/dl~8.3g/dlが正常値になります。

タンパクの合成

食事で摂ったタンパク質は消化されてアミノ酸にまで分解され

ます。

では血清のタンパクは、どこで合成されているのでしょうか?

それは、大きく2つあります。

1つは、肝臓

もう1つは、リンパ器官です。


肝臓では、

・アルブミン
・α1分画に属するタンパク
・α2分画に属するタンパク
・β分画に属するタンパク

を主に合成しています。

リンパ器官では
・γ分画に属するタンパクを主に合成しています。


つまり、肝臓がタンパク合成に重要な役割を

はたしているわけです。

なので、もし肝炎や肝硬変などの肝機能不全に

なると、タンパクの合成があまりされなくなる

わけです。

そうなると、血清タンパクの量も低下してきます。


血清タンパクの体内分布

血清タンパクというと、血管内にあるタンパクだけ

と思ってしまいますが、実は血管外にもタンパクは

あります。

(血液検査での総タンパクの値は血中のタンパクです。)

血清タンパクは、血管を通り抜けて、組織間へも

移行します。

血管外では、リンパ管をとおったりしています。

アルブミン、IgGなどのタンパクは、

血管内には、40~49%くらいしかありません。

のこりの51~60%は血管外にあります。

しかし、IgMやフィブリノーゲンなどの大きい

タンパクは約80%が血管内にあります。



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