第Ⅷ因子
■第Ⅷ因子
第Ⅷ因子とは、凝固因子の1つで、
凝固系に作用するタンパクである。
分子量は約33万
血中濃度は、10ug/dl
第Ⅷ因子は、血中では
凝固因子であるvon Willebrand因子と結合している。
また第Ⅷ因子は、von Willebrand因子と結合して複合体として
しか存在できない。
第Ⅷ因子は網内系で産生されていると推定される。
またvon Willebrand因子により産生が刺激される。
■第Ⅷ因子の作用
第Ⅷ因子は、トロンビンによって活性化される
活性化された活性化第Ⅷ因子は、
第Ⅹ因子を活性化第Ⅹ因子にするための補助因子として使われる
第Ⅷ因子+von Willebrand因子
↓
↓
↓←←←トロンビン
↓
↓
活性化第Ⅷ因子
↓
活性化第Ⅷ因子+リン脂質+カルシウムイオン+活性化第Ⅸ因子
↓ (血小板膜)
↓
第Ⅹ因子→活性化第Ⅹ因子
■第Ⅷ因子と血友病A
第Ⅷ因子を欠乏している疾患を
血友病Aという。
伴性劣性遺伝で、6000人に1人の割りあいで
みられる。
第Ⅷ因子の凝固因子がないので、
先ほどの第Ⅷ因子にかかわる凝固反応が進まず、
出血傾向を示す。
症状としては、
消化管出血
関節内出血
血尿など、
出血症状を示す。