副甲状腺ホルモンとは?
■副甲状腺ホルモンとは?
副甲状腺とは、甲状腺の組織の上と下に4つある豆の大きさ
くらいの組織である。
上皮小体とも言われる。
その副甲状腺からでるホルモンを副甲状腺ホルモンという。
副甲状腺ホルモンはパラソルモン(parathormone:PTH)とも
言われる。
副甲状腺ホルモンは、血中のカルシウム濃度の調節を行う
ホルモンである。
■副甲状腺ホルモンの役割
副甲状腺の主細胞には、カルシウム受容体がある。
血中のカルシウム濃度が低くなると、そのカルシウム
イオンの減少量に反応して、副甲状腺ホルモンを
分泌する。
副甲状腺ホルモンは、
・骨
・腎臓
に直接作用して、
・腸管の粘膜
に関節的に作用し、カルシウム濃度を調節する。
血漿カルシウム濃度が減少すると、副甲状腺ホルモンは分泌が
亢進され、
血漿カルシウム濃度が増加すると、副甲状腺ホルモンは分泌が
抑制される。
■副甲状腺ホルモンの骨への作用
副甲状腺ホルモンは、骨組織に作用して、
骨を融解し、血漿カルシウム濃度を上昇させる。
また、骨にはリンも含まれているので、
血漿リン濃度も上昇する。
■副甲状腺ホルモンの腎臓への作用
・副甲状腺ホルモンは、腎臓の尿細管に作用し、
カルシウムの再吸収を増加させることで、
血漿のカルシウム濃度を上昇させる。
・また、腎からリン酸イオン(HPO4 2-)の再吸収を抑制して
排泄を増加させる。
結果的に、血漿カルシウム濃度を上昇させて、血漿リン濃度を
減少させる。
・副甲状腺ホルモンは、腎臓に作用して、活性化ビタミンDを
産生するのを補助する。
活性化ビタミンDは、腸管からのカルシウム吸収を促進させる。
結果的に血漿のカルシウム濃度は上昇する。