リン
■リン
リンは、体内では、リン酸塩の形で存在します。
体には、500~600gのリン酸が存在し、
体内のリン酸の約80%は骨と歯に含まれます。
残りの約20%は細胞内、筋肉、神経などに
タンパク質や糖質や脂質と結合して存在します。
細胞外には、約1%にも満たない量が存在します。
骨の中では、
ハイドロキシアパタイト
(Ca(PO4)2)3・CaCO3としてカルシウムと共に
骨を作るのに必要となります。
血清リン濃度の正常値は、
3~4mg/dlです。
■リンの役割
リンの役割としては以下のものがあげられる。
・骨、歯の形成
・細胞膜形成
・細胞内エネルギー供給物質
・酸塩基平衡の調節
・血球機能の維持
■リンの摂取量
リンは正常人で、
1日約1g摂取すればよいことになっています。
リンは、食事によって摂取し、腸から吸収されます。
また、尿と便から排泄されます。
リンは多くの食品に含まれているので、食事により
不足することはありません。
■リンを含む食品
リンの量
・シシャモ3尾60g 258mg
・いわし40g 228mg
・チーズ30g 219mg
・ヨーグルト1カップ 210mg
・牛乳200g 195mg
・大豆30g 174mg
乳製品
肉
魚
大豆
などに多く含まれます。
■リン過剰症
リンには、摂取の上限があります。
上限は、1日3500mgです。
リンを過剰にとりすぎると、
血中のリン濃度が上昇するのですが、
血中のリン濃度が上昇すると、血中のカルシウムが低下します。
血中のカルシウムが低下すると、骨からカルシウムを遊離させる
ので、骨が弱くなります。
つまり、リンを過剰に取ると、カルシウムが低下することが
問題で、そのカルシウム低下が骨を弱くさせるのです。
■リンの不足
リンは多くの食事に含まれているので、ほとんど不足
することはありません。
リンは取りすぎの方が問題なのです。