葉酸

葉酸

葉酸とは、ビタミンB群の水溶性ビタミンです。

化学名は、プテロイルグルタミン酸といいます。

葉酸は、細胞のDNA、RNAを作るのに重要なビタミンなので、

細胞増殖に関与します。

そして、胎児の成長に特に重要なビタミンです。

なので、妊娠期や授乳期には、葉酸の必要量が増大します。


葉酸の生理作用

葉酸は、以下のような生理作用をもつ

・ヌクレオチド類の生合成
・メチル基の転移反応
・アミノ酸、タンパク質の代謝
・メチオニンの生成、代謝

簡単にいうと、

葉酸は、細胞の核酸つまりDNA、RNAを合成するのに

関与し、また正常な赤血球をつくるのにも関与しています。

要は、正常な細胞をつくるのに関与しています。


葉酸は、細胞にとりこまれると、THFという物質に変換される

葉酸→THF

この変換には、ビタミンB12が必要である。

THFは、5,10メチレンTHFとなり、これがDNA合成に

関与する。

結局THFができないとDNAの合成障害が起こる。

すなわち、葉酸が少ないと、DNAの合成障害がおきてしまう

のである。


葉酸の1日摂取基準

葉酸は、成人で

1日 240ugが摂取基準で

上限が1000ugとなっています。

妊娠中の必要量は、440ugで、

授乳婦は、340ug

の量が必要となっています。


胎児の先天性異常のリスクを減らすためには、

妊娠とわかったらすぐに、440ugの葉酸を

摂取するのが望ましいです。

また、妊娠を予定しているなら、妊娠の前から

400ugの摂取をすることが望ましいです。


通常の食事からでは、平均300ug前後の

葉酸摂取量となっているようです。


葉酸の欠乏症

通常の食事をしていれば、葉酸が欠乏することは

ほとんどありません。

葉酸が欠乏する恐れがあるのは、

・葉酸に拮抗する薬を飲んだ場合
 (抗けいれん薬、経口避妊薬など)

・妊娠中の葉酸必要量が増大した場合があります。


葉酸が欠乏すると以下のような症状があらわれます。

・肌荒れ
・口内炎
・巨赤芽球性貧血
・神経管閉鎖障害(胎児)
・動脈硬化

葉酸が欠乏して、供給が途絶えると、約2~4ヶ月で

貧血となる。

飲酒や喫煙で、血中葉酸値が低下することが知られている

ので、30歳以上で飲酒、喫煙をする人は、動脈硬化を

防ぐ意味でも、毎日300ugの葉酸摂取が望ましい。

葉酸欠乏をもっとも注意するのは、妊娠中である。

妊娠中は、必要量が増えるので、葉酸をちゃんと摂取

することが重要である。

葉酸を毎日400ug摂取することで、胎児の

神経管閉鎖障害を防ぐことができるといわれている。


葉酸の過剰症

葉酸には、上限がきめられている。

上限は、1日 1000ugである。

葉酸を過剰にとることで、おこる症状としては、

・亜鉛の吸収障害
・葉酸過敏症(発熱、かゆみ、じんましんなど)

がある。

1日 1000ug以上摂取すると、葉酸過敏症が

おこる可能性がある。


葉酸を多く含む食品

・レバー(50g)   500ug
・菜の花(1/2束)    340ug
・ほうれんそう(1/2束) 210ug
・モロヘイヤ(1/2袋)  125ug
・ブロッコリー(1/2株) 105ug

野菜を日のあたるところにおいておくと

葉酸が分解されていき、3日放置すると

約70%の葉酸が分解されるようです。

食事からの葉酸の生体利用率は、約50%で

サプリメントからの葉酸の生体利用率は焼く85%である

ようです。



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